2010年5月20日木曜日

日常のシンクロニシティー
#01 大切に思うのは「人とのつながり」



人生が変化するときには「3つのRが揃う」と言われる。Right Place、Right Time、そして、Right Person。しかるべき場所に、絶好のタイミングでいあわせたことで、重要な出会いに恵まれるという意味だ。

これまでの転機を振り返ってみると、そういう絶妙な出会いがいくつもあったことに気がつく。仕事も、恋愛も、結婚も。もっと他愛なく、日常に近いできごとなら数えきれない。(あなたもきっと、そうでしょう?)

いま、こうして『Soul Relations』に拙い文章を書いているのも、二十数年ぶりの再会があったから。出会いの「場所」は、インターネットという新たな世界を得、あちらこちらに広がっている。

生活の場を日本の外に移して、もう20年以上が過ぎた。結婚し、子供が生まれ、離婚し、年齢だけは十分すぎるほど「大人」に なったけれど、中身はあまり変わっていないような気がする。ただ、人はひとりでは生きられないことを実感したり、様々な出会いに感謝する気持ちは、以前よりずっと強くなった。「人は見かけによらない」とか「人に歴史あり」も、その通りであることを学んだ。

機械にできることが増え続け、コミュニケーションの手段も激変したいま、大切に思うのは「人とのつながり」だ。続く縁があり、フェイド・アウトしてしまう関係があり、すれ違いや決裂もあったりするが、「袖触れあうも他生の縁」だと思って過ごしている。ちなみにこれは、欧米人に説明するのが最も難しい言葉のひとつだ。

「必然的な偶然」とか「シンクロニシティー」という概念がとても好きな私は、起こったことをただの偶然と片付けるのがいやで、込められた意味を探ってしまう。「袖触れあうも…」的に考えれば、すべての出会いは3Rが揃った結果になるが、その揃い方が多少ドラマティックなケースをシンクロニシティーと呼んでいる。

 たとえば、最近ではこんなことがあった。

1. 地元の日本人向けのウェブサイトで「留守中猫を預かってくれる人を求む」広告を発見、連絡すると、引き受けてくれる人がちょうど決まったところだった。

2. カナダの舞台芸術や映画を世界にプロモートしている知人から、1年ぶりに連絡があり「日本のダンスや演劇にくわしい人を知らないか」。

3. 突然、髪を切りたいと思い、上記のサイトで日本人の美容師を見つけ行った先には、私が預かりたいと思ったまさにその猫たちがいた。

4. 彼女は、日本では音楽業界でヘアメイクとして活動していたとのこと。話がはずみ、ご主人が呼ばれて登場。

5. 彼はダンサーで、「日本のダンスや演劇にくわしい人」だとわかる。

6. その後、友人と話していたら「紹介したい人がいる」と。話を聞くと、ヘアメイクの彼女だった。

今後どのようなおつきあいになるのかはわからないが、出会うべくして出会った気がする。

かつては親しかったのに、いつの間にか疎遠になってしまった人が、急に気になって仕方がないということもある。実はいまもそういう人がひとり。実家の住所しかわからないけれど、手紙でも出してみようかな。

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