2010年5月20日木曜日

いまどきの40オトコは自分でメシをつくる
#01 「広島風お好み焼き NAOバージョン」



「オトコの料理」、、イメージ的には、普段は奥さんに家事を任せっぱなしの親父が、たまの休日に家計の事も後片付けも考えないで、贅沢に食材を買い込んで、台所をグチャグチャにしながら豪快に作って強引に家族に食べさせる・・って感じ??。それとも今の社会風潮で、男も家事や育児に積極的に参加しろって強制されて、簡単料理本片手に悪戦苦闘する草食系男子・・って感じ??。なんとなくどっちもイケてない。もっと自然体でオトコはメシを作ればいい。だって料理の上手なオトコって絶対モテるし・・。

 最近、本屋では「手軽に簡単、料理レシピ」とか「手間をはぶいて短時間クッキング」・・とかいう手合いの本が人気あるらしいけど、困ったもんだ。料理っていうものは、一手間も二手間も余分に掛ける、下ごしらえをしっかりする・・ということで、より一層美味しくなる。簡単に作れることに越したことはないが、最初からお手軽を求めてはいけない。

 季節の食材を大事にする、ということも大事だ。日本には四季があり、日本人はよその国と比べても格段に四季を感じることを大切にしてきた国民である。日本料理も季節感というのが重要なポイントなのだ。もちろん今後紹介していく料理レシピは、和食にこだわらず、和洋中さまざまだけど、旬の食材を大事にするってことだけは押さえていきたい。

 ・・・で、初回だけは「この料理でお願いしますっっ」って指定があって・・、それが「広島風お好み焼き」・・。ワシが広島人だからなんだけど。

 おいおい、お好み焼きって季節感ないじゃん・・なんて思っている方は大間違い。お好み焼きって言うだけあって、そこに入れる食材にその時々の旬のものを入れれば良いっ。そして、なぜ今の季節に取り上げるかっていうと、春は八百屋に「新キャベツ」が並ぶ時。やわらかく甘みの強い新キャベツの売られる春は、キャベツがメイン食材となる広島風お好み焼きを紹介するのにぴったりの季節である。

 広島風、っていうのは俗に言う「大阪風まぜ焼き」とはまったく違う料理である。お好み焼きという名前ではあるが、「焼き」料理、というよりは「蒸し焼」料理なのだ。

 大阪風と言うと自分で焼いたりする店もあるが、広島風は職人が焼いてくれたものを食べる店しかない。なぜかって広島風を作るには大きな鉄板と微妙な火加減が必要なので、なかなか素人には難しいのである・・。しかし、家庭には大きな鉄板も無いし、ホットプレートでは微妙な火加減の調整も難しい。そこで今回は、家庭には必ずあるであろうフライパンと中華鍋の二つで、失敗なく作る方法を伝授しよう。

 もっとも難関である、生地をひっくり返す作業もこれで心配する必要が無い。
まずはフライパンで小麦粉を水で溶いた生地をクレープのように焼いて、お皿に取っておく(これが蒸し焼きの蓋になる)。次は広島風には欠かせない「そば」であるが、、麺は特に焼きそば用の麺を使う必要はない、、中華そばの麺で構わないので、一度軽く茹でてからフライパンでしっかりカリカリになるまで焼こう。家で焼きそばを作る時もそうだけど、とにかくそばをよく焼くということを覚えておこう。このそばを焼く作業が中途半端だから、生臭くってビチョビチョの焼きそばになってしまう。

 そうそう、イカ天だけは忘れないように、、これがないなら広島風を作るべからず、、ってくらいだ。あとは紹介したレシピ通りに食材を重ねて、じっくり時間をかけてキャベツを蒸して甘みを引き出せば失敗なく完成である。ソースは企業宣伝をするわけではないがオタフクお好みソースを必ず使うべし。

ミルフィーユのように何層にも食材が重なり合って生まれてきた小宇宙。

 まずは冷えたビールを喉に流し込み、熱々のお好み焼きを食す・・・美味し。
*Cooking BGM Album「The course of Life」(Earthshaker)

●レシピ 広島風お好み焼き NAOバージョン

用意するもの

薄力粉
キャベツ
モヤシ
青ネギ
イカ天
豚バラ肉
中華麺

魚粉
とろろ昆布
青海苔

コショウ
サラダ油
オタフクお好みソース


1)
薄力粉を水でゆるめに溶き、弱火のフライパンにクレープの要領で薄く丸く広げ、魚粉をかけて、片面のみ軽く焦げ目ができるまで焼き、お皿に取っておく。






2)
中華麺をお湯で軽く茹でて、フライパンに移し塩コショウをして、じっくりとカリカリになり焦げ目がつくくらいまで焼きあげ、これも別のお皿に取っておく。味の濃いのがお好みの方は焼きあがりにウスターソースで味付けされてもよし。




3)
サラダ油をひいた中華鍋に、豚バラ肉を並べ塩コショウをして、








イカ天、モヤシ、とろろ昆布、荒い千切りにしたキャベツの順にミルフィーユ状に重ねていき、








最後に最初に作った生地を焼き目が上に来るように載せて、じっくり10分から15分弱火で焼いていく。








生地が蓋の役目をして、具材が蒸し焼きにされていく。キャベツは蒸されて凄く縮むので、びっくりするくらい山盛りに入れよう。ヘラで押さえつけるようなことはせず、自然にペッタンコになるのを待つのだ。




4)
中華鍋の材料がペッタンコになってきたら、別のフライパンに卵を落として黄身はつぶして最初に作った生地同様クレープ状に広げよう。たっぷりのきざんだ青ネギを載せ、その上に(2)で作った焼きそばを載せる。




5)
フライパンの具材の上に、中華鍋で焼きあがった具材を載せる。








ここでふたつのサイズがぴったりといくように作れていれば完璧だっ。








6)
卵が焦げないうちに、ここで一度だけフライ返しでひっくり返し、生地をカリッとさせるため強火にして1分少々焼こう。このときにオタフクお好みソースをたっぷりとかける。生地からソースがこぼれおちて、フライパンでソースが焦げる香りで、鉄板で焼いたがごとくの「お好み焼き」を演出するのじゃ。



7)
そのままお皿に移し青海苔をかける。好みによってかつお節やマヨネーズもいいけど、ワシ的には広島風にかつお節やマヨネーズは邪道だと思っておる。

8)














あとはお好みでソースを足しながら、熱々のうちにいただきま~す。美味し。

9)
これが基本形なのであとは豚肉以外にも牡蠣やイカ、いろんな好みの食材を試してみればよい。牛スジ煮込みなどを入れても美味いぞっ。

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