2010年6月7日月曜日
ライヴハウスのプロデューサーと音を楽しむ “音楽は人間だ”
#02 「工場見学」ゲルニカ
20年前とくらべたら、どこもかしこもガラリと景色が変わっていて、それまであった山がなくなりビルが建っている、ということもしばしばあります。それは 街の風景に限ったことではなく、音楽だってそうじゃないかと考えます。ジャンルの多様化やデジタル化も、それまでは「一生このままなんだろうな」と思っていたことが、考えもしなかった方向に向かっていっているのです。
ではこの先20年後はどうなっているんでしょうか。
自動車が空を飛んでいるのかもしれないし、先っちょに大きなドリルがくっつき、地下に潜ることすら可能な時代かもしれません。政治だってそうです。「○○ 君(ウィーン、ガシャン)、質問を(ウィ、ウィーン)。」と、サイボーグ化が進むかもしれません。質問する政治家もサイボーグ、されるほうもサイボーグ、国民全員サイボーグ。マニュフェストは「一億総サイボーグ化計画」。デジタル化が進んでるから、そうならないとも限りません。
いや、なりません。自信持って言えます。
まあサイボーグ=近未来という図式が古いのですが、やっぱり人間、結局アナログに戻っていくのです。「デジタルがダメだ。」とは言いません。だってデジタルのいいところを挙げたらキリがないし、考える脳だってアナログなワケですから、どう考えても共存していくに越したことはないでしょう。
さて、話を戻します。40年前音楽の主流はフォークだったようです。
それから20年経ち、その間にロックが台頭し、テクノポップというブームがありました。その時からそういう電気系音楽が主流になりました。その20年後には、ロックもテクノもより複雑化して、ジャンルも混沌化しているように思います。
で、問題の20年後。
きっとサイボーグが現れ、アーティストのほとんどがメカニックな容姿になり、ライブを行なっても全部マシンだからリハーサルもいらず、本番中にステージに置いてある飲み物は潤滑油だけでしょうね。
ではその20年後、今から40年後はもう想像すらできません。
もしかしたら人間でもサイボーグでもなく、ウルトラ過去に戻って、動物が奏でてるかもしれません。「モー」「ワン」「パオーン」「ニャー」「ニャー」「ガオーッ」。
よくわかりませんか? わかりませんよね。書いてる自分すら文末を見失っているので、読んでるみなさんはわからなくて正解です。
ところで今の生活に必要な音楽というのは、先ほども書いたようにジャンルの多様化が進んでいるので、今いるシチュエーションに見合う音楽が一番いいに決まっています。
それがデジタルにせよアナログにせよ、古くても新しくても、いい音楽というのは一生その生活に残っていくわけですから、「そばにずっと置いておきたい音楽」を死ぬまで大切にしていきたいもんです。
この戸川純と上野耕路のユニット「ゲルニカ」は、ジャケも音楽も昭和初期風ですが、自分の生活には役立っていると思います。たぶん。
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